
具体例を入れる
読みやすい文章を書くためには、具体例を入れることが大切です。具体例とは、読んだ人が場面を思い浮かべやすくなる説明のことです。実際にあったことをくわしく書くと、具体例になります。
気持ちだけで終わらせない
たとえば、つぎの文章があります。
- 発表は緊張しました。
これだけでも気持ちはわかりますが、何に緊張したのかまでは、読む人にはわかりません。
具体例を入れると、気持ちが伝わりやすくなります。
- 発表は緊張しました。とくに、聞いている人の前で資料を見せながら説明するとき、言葉を選んで話すことの難しさを感じました。
「緊張した」という言葉だけで終わらせず、何に緊張したのかを書くと、読む人が、そのときの様子を思いうかべやすくなります。
いつ・どこで・何をしたかを書く
具体例を書くときは、つぎのようなことを考えます。
- いつのことか
- どこで起きたことか
- だれがいたか
- 何をしたか
- どんな様子だったか
- そのときどう思ったか
たとえば、「自信を持てた」と書きたいときも、具体例を足すと読みやすくなります。
- 自信を持てました。
これをくわしくします。
- 発表が終わったあと、友だちから「内容がわかりやすかった」と言われました。準備したことが伝わったと感じ、自信を持てました。
これで、自信を持てた理由が伝わりやすくなります。
読書感想文では場面を入れる
読書感想文でも、具体例は大切です。
- 主人公がすごいと思いました。
これだけだと、どこを読んでそう思ったのかがわかりません。本の中の場面を入れると、感想が伝わりやすくなります。
- 主人公が、自分の失敗を認めて相手に謝る場面が心に残りました。自分の弱さから逃げずに行動する姿を見て、本当の強さについて考えました。
具体例を入れるときは、長く書きすぎなくてもだいじょうぶです。「どの場面のことか」「なぜそう思ったのか」がわかるように書きます。
書き出しの言葉を使う
つぎのような言葉を使うと、具体例を書き始めやすくなります。
- たとえば
- とくに
- そのとき
- なかでも
- 心に残ったのは
具体例を書き始めにくいときは、この言葉を使うと書きやすくなります。
いちばん伝えたい例を選ぶ
具体例を入れすぎると、文章が長くなりすぎることもあります。すべてのできごとを書くのではなく、いちばん伝えたいことにつながる例を選びます。
たとえば、発表について書くなら、準備から終わりまでをすべて書く必要はありません。
- テーマを決めたこと
- 資料を作ったこと
- 発表の練習をしたこと
- 人前で話したこと
- 質問に答えたこと
- 発表後に感想をもらったこと
このなかから、いちばん心に残ったことを選びます。
- 緊張しても最後まで話せたこと
- 聞いている人に伝わるように工夫したこと
- 質問にうまく答えられず、準備の大切さに気づいたこと
いちばん大事な具体例をひとつ選ぶと、文章がまとまりやすくなります。
気持ちとできごとをいっしょに書く
具体例を書くときは、気持ちとできごとをいっしょに書く伝わりやすくなります。
- 楽しかった → 何をして楽しかったのか
- 自信を持てた → 何が自信につながったのか
- くやしかった → どうしてくやしかったのか
- すごいと思った → どの場面を読んでそう思ったのか
書き終わったら、「楽しかった」「自信を持てた」などの言葉の近くを見直します。「楽しかった」「自信を持てた」「おもしろかった」「すごいと思った」だけで終わっていたら、具体例を足す合図です。
おさらい
- 具体例を入れると、読む人が場面を思い浮かべやすくなる。
- 「楽しかった」だけでなく、何が楽しかったのかを書く。
- 気持ちとできごとをいっしょに書く。
- すべてのできごとを書かず、いちばん伝えたいことに合う例を選ぶ。
- 「たとえば」「とくに」「そのとき」から書き出すと書きやすい。
具体例がある文章は、読む人に伝わりやすくなります。気持ちだけで終わらせず、「どんなできごとがあったのか」を足すと、伝わりやすくなります。